マネジメント実験室

小さな企業の経営・マネジメントを通して日々考えたこと、学んだこと、感じたことを。

マネジメントってなにをすればいいの?

■新任管理職研修
まだまだ人材面では余裕のある状況ではありませんが,支店の出店計画もあり,管理職を養成していく必要があります。
新しく管理職の仲間入りをした社員を対象に『管理職研修』なるものを始めてみました。
私自身,人事系,教育系のスペシャリストではありませんが,他の経営メンバーよりは幅広い職層へのマネジメント経験があるため,提案してやってみることにしたのです。


準備に時間をかけるよりも,やってみて反応を見たかったので,決定から1ヶ月くらいで第1回目を実施しました。
外部のコンサルタントを入れるという案は出ませんでしたね。お金もかかるし,そこまで大掛かりにやらなくても手応えはわかると考えたからです。


20代後半から30代前半の新しくリーダーやアシスタントマネージャーになった社員に,
「管理職になると,こういうことがミッションとして増えますよ。」
ということをインデックスとしてインプットしたかったのです。


経営スタッフの本気度と期待度を示すために,受講する社員の他に,現管理職のメンバーと経営スタッフも出席しました。


■インデックスをインプット
管理職として何をやらなければならないのか,そのためには普段何に気を配るべきか,ということをあらゆる業界の全ての管理職が使えるように伝えることは難しい。
しかし,その企業が置かれている状況や方向性から,とりあえずいま伝えるべきことをピックアップすることはできるでしょう。

私たちベンチャーのように,現時点での方向性を確実に社員に落としていくことが勝敗に直結するステージでは,まずはそれで十分です。


大企業時代に“管理職セミナー”に類したものをいくつか受けましたが,管理職の仕事とは何かという単純なことをストレートに教えてくれる研修は皆無でした。
内容としてはあったのかもしれませんが,記憶として残っていないので,きっと取り立てて強調はされなかったのでしょう。
もしくは,そんなことは当然わかっていることとして,いきなり応用編の話しか出てこなかったか・・・。


その思いもあったため,とにかく,インデックスをインプットすることに重点を置きました。

“ホウ・レン・ソウのポイント”,“判断を下すときの注意点”,“部下を育てるための大切なポイント”など


まじめな顔をして受講していた彼らだって,さて翌日の業務から研修内容を実践し活かしていくことなど無理に決まっています。


それを承知の上で,形だけの研修に終わらせないためにも,まずはキーワードとして,インデックスを彼らの頭の中に作ることが重要だと考えるのです。


■フォローの重要性
受講してもらった社員には課題を出して後日提出してもらいました。


受講した今回対象の社員には,“マネジメントに関していま抱えている課題”というタイトルで。
そして,すでに管理職として先輩に当たる社員には“自分のマネジメントにおける強みと弱み”というタイトルで。


内容も中身もそれぞれでしたが,それぞれのレベルと置かれている状況がよくわかりました。


あとは,彼らのフォローを続けていくことが重要でしょう。


彼らが悩んだり,迷ったときに駆け込める場所を,会社の“機能”として持つべきだと考えています。


上長が職制を通じて管理職を育てるには限界があると感じています。
そもそも管理職の上長は経営スタッフだという組織の小ささもありますが,管理職養成は会社として持つべき機能だと考えるからです。