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マネジメント実験室

小さな企業の経営・マネジメントを通して日々考えたこと、学んだこと、感じたことを。

縦串・横串と言うけれど人が動かないと話にならない

■組織の形を変えただけでは人は動かない

大きい組織では事業部制,部所単位ではマトリクス組織など,組織に縦串,横串を入れて風通しを良くしたり,コラボ効果を狙ったりします。
うちは50人に満たない小さな組織ですが,これをやろうとしています。


たぶんうまく機能しないでしょう。


組織の仕組みによって人が動きやすくなることはあっても,人を動かす強制力にはならないからです。
縦串・横串でコラボが発生するような組織は,もともと主体的に動こうとする個人や管理者がいて,組織形態の変更を好機と捉えて動きやすくなるだけではないかと。

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動き方を知らない構成員だけだと,いくら縦串・横串を入れてもほとんど意味が無いと考えています。


■縦横に動ける管理者がいれば従来組織でも縦串・横串が刺さる

うちくらいの小さな組織であれば,マトリクス組織なんて作らなくても,縦横に勘良く動ける管理者がいれば,風通しも良くなるし,情報も流通するし,おのずとコラボも発生します。


本当は,フットワークよく縦横に動けて,そういう動きを下にも指導できる管理者を育成することが,まず第一なのですが,『組織は仕組みありき』と考えている経営者は,先に形から入って,多くは失敗します。


社員のレベルは変わらないのに,組織の仕組みを変えて成長する企業がありますが,これは同時に社員が動く仕組みも作っているから成功しているのでしょう。報酬制度のようなインセンティブを与える方向か,もしくは動かなければ組織に居られなくなるような恐怖による統治か。いずれにしても社員のレベルいっぱいに動く仕組みがあるはず。


このように社員が動く,あるいは動かざるを得ない仕組みが無い場合は,管理者が最前線の社員をつなぐバインダーの役目を果たさないといけません。


管理者同士が縦横に動いて,その動く範囲がお互いに重なるくらいであれば,かなり効率よく生きた情報が流通するようになります。


■動き方は教えられる

管理者の動き方については,勘の良し悪しは確かにありますが,教えることでもある程度はできるようになります。


ただし,情報に対する感度は人によって相当異なるので,効率よく情報収集と情報流通できるようになる人と,効率が悪くドタバタ動き回るだけの人に分かれます。


ホウ・レン・ソウの基本は変わりませんから,その組織における重要な情報は何かをきちんと教えないといけません。


それに加えて,人事に関わる情報,悪い情報などは背景となる事実を含めて早めに情報流通させる必要があります。


あと,情報の流通手段ですが,メールという便利な道具を駆使したくなるところですが,物理的な距離が問題でなければ,きちんと口頭でやり取りすることが重要です。メールは事実確認には必要ですが,伝えたり伝えられたりというのは,その雰囲気も含めてやり取りが必要なのです。
ニュアンスを軽視していると,生きた情報にはなりません。


こうやって,管理者が縦・横に動くようになれば,一般社員が自分の業務に囚われていても,コラボ効果を出せるようになります。
管理者が情報流通によって,組織のバインダーとなるからです。