■管理者の方は悩んでいるに違いない
検索サイトで医療従事者,介護従事者の接遇やマナーを調べて,このサイトにたどり着く方が結構いらっしゃいます。
おそらく現場の管理者の方じゃないかと勝手に想像していますが・・・。
最近では,医療従事者,介護従事者向けの接遇,マナー講座を開設している事業者も結構ありますね。
検索すると何件か出てきます。
ただ,リスティング広告はそれほどないので,やはり“医療従事者”“介護従事者”向けというのはニッチな領域なんでしょうね,やっぱり。
思い切って,それらの講習を受けられた方も多いとは思うのですが,実際どうなんでしょう。
実際の業務上で強制力が働かなければ,接遇やマナーは向上しないと以前書きましたが,やはりそう思います。
ナースの接遇やマナーは矯正できるのか
http://d.hatena.ne.jp/biz-high/20070524
全員に研修を受けさせるには費用的にも大変だし,特に介護系は人の出入りが激しいでしょうから,そんなことやってられないでしょうね。
■研修・講習以外にも方法はある
私のところでは,外部研修というのは受けさせていません。
やはり一番大きな理由は,費用対効果なのですが,もうひとつ,顧客がそこまでのプロの接客を必要としているのかという点もあります。
接遇やマナーに関しては,自分たちが提供するサービスにどの程度のものが要求されるのかというのは,考えておく必要があります。
例えば私たちが提供するメインのサービスは看護サービスですから,キャビンアテンダントに求められる接客とは根本的に異なるわけです。
ですから,研修や講習に行って刺激を受けさせることも大事ですが,接遇・マナーの基本的なスキルについては,内部でも十分可能だと考えています。
・基本的なマナーについて
・やりがちな失敗例
・基本的な言葉遣い
・実例
この程度のことを資料にして事前に面談をするだけでもかなりの効果があります。
あとは,以前も書いたように実践で鍛えていくしかありません。
基本知識がないままに現場に放り出すことをせず,また頻繁にフィードバックを行えば,顧客からNGをくらうことはめったにありません。
■医療マインドと商売マインドは両立できる
私たちがそもそも最初に伝えているのは,企業が提供するサービスなので,接遇やマナーに気を配って欲しいということです。
接遇やマナーも提供するサービスの一部だということですね。
医療機関でもそういう伝え方はされているのでしょうか。
医者,看護師,ヘルパーという職業は,専門性はそれぞれですが,対人関係を基本としているため,接客業でありサービス業であるという自覚が必要だと思うのですが,そもそもそこから怪しいのではないかと。
自分たちの給料は,お客様(患者)から出ているという意識があれば,医療従事者としての医療マインドと働く者としての商売マインドは両立できるはずだと思います。
いやな客,わがままな客,口の悪い客,横柄な客・・・,気持ちを後ろ向きにされるお客はどこにでもいます。
しかし,それらへの対応も含めて商売が成り立ち,お金になるわけです。
もしかしたら,そいいった基本的な認識が抜けている場合があるかもしれませんね。