マネジメント実験室

小さな企業の経営・マネジメントを通して日々考えたこと、学んだこと、感じたことを。

2006-01-01から1年間の記事一覧

継続的な改善提案の難しさ

職場に業務改善提案制度を導入した結果,ちょぼちょぼと改善提案が出てくるようになった。 http://d.hatena.ne.jp/biz-high/edit?date=20061128 ただし,まだまだ数は少ないし,こちらから指摘して提案用紙に書いてもらうことも多い。 提案用紙などを作って…

組織を腐らせる「キャンサー」と腐りやすい細胞

組織を腐らせる「キャンサー」は,少なからず,ある確率であなたの周りにも存在する。そして「キャンサー」は,事前に見抜くことも難しいが,一旦組織に潜り込んでしまったものを見つけ出すことも難しい。 「事前に見抜くには最低3回は面接が必要」,「採用直…

理系のマネジメント

私はもともと理科系(工学系)の出身である。研究開発や生産現場のキャリアが最も長い。この日記のタイトルを『マネジメント実験室』としたのも,“仮説・検証の場”というイメージには“実験室”という単語がピッタリくると感じたからだ。私のマネジメントスタイ…

誰を採用するか・誰を採用しないか

大企業にいた頃は,毎年新人が入ってきて,教育をして・・・ということを当たり前のように考えていたが,ベンチャーに来たとたん,全員が中途採用になった。過去の職歴,経歴がある分,いい人材とそうではない人材の見分けが難しい。結構失敗している。全社…

常識を再発明する!

17歳で起業し,ウェブ上で作動する3D技術をコアに伸びている“YAPPA”社長の伊藤正裕氏の自伝も織り交ぜたビジネス論。常識を再発明する!―YAPPAが切り拓くコミュニケーション・テクノロジーの未来作者: 伊藤正裕出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売…

ザ・サーチ〜グーグルが世界を変えた〜

グーグルの成長を軸に,インターネットにおいて“検索”技術がどのように変遷し,そして人々にとってなくてはならない存在になったかについて描いている。 ザ・サーチ グーグルが世界を変えた作者: ジョン・バッテル,中谷和男出版社/メーカー: 日経BP社発売日:…

組織を変革するⅢ

1年を変革の期限として古巣の事業部に戻ったところ,現場のオペレーションやサービス提供のシステムなど,仕組みの部分は機能していた。しかし,組織としてはガタガタの状態。変革の目標として以下のものを掲げた。 1.情報の共有 2.問題意識の共有 3.…

組織を変革するⅡ

離反する社員が出たものの,組織運営は格段にやりやすくなった。派遣,パートの活用で売上げも覚悟したほどは落ちなかった。結束力は強くなったわけだから,あとは売上げを上げる努力をすればいいと楽観的に構えていた。 しかし,ここから事業部は迷走を始め…

組織を変革するⅠ

いまの事業部のマネジメントに関わるようになって,2度に渡り組織改革を指揮できる経験に恵まれた。 1度目は,組織としての基礎を整え,サービスのオペレーションを見直したりといったベース部分を創ったとき,そして2度目は,うまく回るはずだったそれら…

リーダーシップ論

マネジメントとリーダーシップについて書かれた書である。この中ではマネジメントの仕事とリーダーとしての仕事を次のように定義している。 ●マネジメントの仕事:計画と予算を策定し,階層を活用して職務遂行に必要な人脈を構築し,コントロールによって任…

プロフェッショナルマネージャー

ユニクロの柳井正氏がバイブルだと言うだけあって,非常に中身の濃い本です。学者の理論ではなく,経験から抽出されたエッセンスが凝縮された内容。 プロフェッショナルマネジャー作者: ハロルド・ジェニーン出版社/メーカー: プレジデント社発売日: 2004/05…

サービスの対価とは

私たちの顧客はほぼ100%富裕層である。富裕層は好みにうるさくてちょっとしたことでもクレームにつながりそうであるが,クレームの原因となるものは,富裕層であってもなくてもあまり変わらないのではないか。 ただ,一般の方というのは,『満足できない…

1分間マネジャー

これは非常に薄い本で,その気になれば1日で一気に読んでしまえるほどの分量だ。ただし,中身は非常に濃い。濃いというよりはエッセンスしか書かれていないと言った方がいいかもしれない。 ある若者が優れた“マネジャー=経営管理者”を探して世界中を旅し,…

ホウ・レン・ソウの難しさ

■一朝一夕には成らず ビジネス上のコミュニケーションスキルの中でも最も大切なものに『ホウ・レン・ソウ』のスキルがある。自分の経験でも一朝一夕にこのスキルを身に付けることはできないと思う。 『簡潔になおかつ要点をまとめて報告する。』 言うは易し…

トコトンやさしい業務改善の本

この『トコトンやさしい〜』シリーズは,主に製造現場に関わる入門書である。調べてみると結構マニアックなものもあるようだ。専門外の人間がまずその分野の概要を短時間で知るには良いシリーズなので重宝している。私は製造現場の出身なので,業務改善やコ…

あのヒット商品のナマ企画書が見たい!

世に出た数々のヒット商品のナマの企画書を公開するという趣旨の本。 あのヒット商品のナマ企画書が見たい!作者: 戸田覚出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2005/01メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 73回この商品を含むブログ (19件) を見る 草稿中…

心を動かすリーダーシップ

これは実話に基づいた2代目社長の物語を通して,リーダーシップとは何かについて書かれた本です。 コーチングのプロが教える心を動かすリーダーシップ作者: 鈴木義幸出版社/メーカー: 日本実業出版社発売日: 2003/09/19メディア: 単行本(ソフトカバー)購…

業務改善提案制度

今日,チーム員(管理職)から提案制度を導入しようという案が出た。工場の現場などでよくある業務改善提案というやつだ。私はもともと製造現場の経験が長いので二つ返事で賛成した。『改善提案用紙』なるものも作成してもらい,さっそく導入である。これま…

個人情報

これまで個人情報についてはかなり神経質に対応してきた。しかし人為的なミスは100%防ぐことは難しい。それを思い知るトラブルが生じてしまった。私たちは仕事情報をネットにアップし求人を行っている。派遣・紹介業と同じだ。私たちの顧客は一般の個人…

お客様を選ぶ

私たちのサービスの対象はほぼ100%富裕層である。しかも富裕層に対してマン・ツー・マンに近いサービスを提供する。かつて,富裕層は「ワガママ」だという前提で,いかにサービスを提供するかを考えていた時期があった。常識的に考えて理不尽だと思うリ…

タスク管理

立ってミーティングを行う際に役立っているのが,“はてな”で言うところの『あしか』システム。うちでは『タスク管理箱』と呼んでいる。「急ぎ」に分類されたタスクは高い優先順位で処理方法を議論しあう。結論が出なければ,私=責任者が暫定的にせよ判断す…

立ってミーティング

立って会議やミーティングを行う効能は結構あると思う。 一番いいのは,その場で結論が出なさそうな案件や少し時間をおいた方がよさそうな議論は,参加者からおのずと次に回そうという雰囲気になること。無駄に引っ張ったり,意見が出るまで時間を費やしたり…

人材はやっぱり育たないのか?

苦しい次期を一緒に乗り越えてくれた社員というのは特別な存在。 方針や理念的なことでは充分に意思疎通がとれているので新しい施策にも理解が早い。 何か決定的な資質の欠如でもない限り,大抵のことは大目に見てしまう。 しかし,組織が成長するに従い,資…